〔 矢倉岳(やぐらだけ)〕 南足柄市 2020.9.30 [ 日本山名事典:
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〔 1/94 〕 小田原駅で大雄山線に乗る 〔 2/94 〕 大雄山駅まで所要時間21分。280円。 〔 3/94 〕 大雄山駅のすぐ隣、「関本」バス停で「内山」方面行きに乗る。「矢倉沢」まで320円。 〔 4/94 〕 「矢倉沢」バス停。ひとつ手前の「本村(ほんむら)」バス停からアクセスするほうがいい。 〔 5/94 〕 右の道へ入り、「本村」バス停にもどる。後ろを振り返って。 〔 6/94 〕 前方の山は「上ノ山」、左奥が「矢倉岳」。「解説」参照。 〔 7/94 〕 直進。左奥の矢倉岳は「おむすびの形をした山」として「ジオパーク」解説板に紹介されている。 〔 8/94 〕 案内板と「箱根ジオパーク 南足柄エリア」解説板を通過。「解説」参照。 〔 9/94 〕 「観光案内(南足柄市観光協会)」 〔 10/94 〕 箱根ジオパーク。「矢倉岳」の解説。「解説」参照。 〔 11/94 〕 「前田橋」を渡る 〔 12/94 〕 「内川」上流方向の景色。前田橋にて。 〔 13/94 〕 「本村」バス停。前方、民家の壁に「 ← 矢倉岳ハイキングコース」と書かれている。 〔 14/94 〕 「矢倉岳」の方角案内板 〔 15/94 〕 シロバナヒガンバナ(白花彼岸花)とヒガンバナ。ヒガンバナ科。 〔 16/94 〕 カーブミラーのところに方角案内板がある。右へ入る。 〔 17/94 〕 方角案内板。左へ。 〔 18/94 〕 白山(はくさん)神社。お参りさせてもらう。 〔 19/94 〕 「蚕神(かいこがみ)の祠(ほこら)」。「解説」参照。 〔 20/94 〕 「願海(がんかい)和尚の墓」。「解説」参照。 〔 21/94 〕 案内板。「解説」参照。 〔 22/94 〕 本殿。以上、白山神社にて。 〔 23/94 〕 分岐点。左へ。右は「もみじ山」方面。 〔 24/94 〕 「もみじ山へ 400m(5・11月)」 〔 25/94 〕 「矢倉岳」へ 〔 26/94 〕 金網ゲート。「台風19号の影響により、矢倉岳山頂から先への通行はできません」の注意書きがある。 〔 27/94 〕 注意書き。[矢倉岳山頂−山伏平−鷹落場−鳥手山−洒水の滝入口]ルートは大丈夫でした。 〔 28/94 〕 右手の景色 〔 29/94 〕 左へ入る。中央、鉄の棒のうしろに方角案内板がある。道を間違えやすい場所。 〔 30/94 〕 「矢倉岳」へ 〔 31/94 〕 登山道の様子 〔 32/94 〕 「神奈川県『水源の森林づくり』契約地(水源協定林)」案内板を通過 〔 33/94 〕 面白い形の木を通過する 〔 34/94 〕 方角案内板 〔 35/94 〕 階段みちをのぼる 〔 36/94 〕 ヤマトリカブト(山鳥兜)。キンポウゲ科。有毒注意。 〔 37/94 〕 山頂に到着。カメラマンの人たちが集まっている。 〔 38/94 〕 供養塔だろうか。奥に祠もある。 〔 39/94 〕 ツマグロヒョウモン(オス)。タテハチョウ科。 〔 40/94 〕 「矢倉岳頂上 標高 870米」標柱。「矢倉岳」参照。 〔 41/94 〕 方角案内板。「60分 足柄峠/矢倉沢 80分」。 〔 42/94 〕 左:明神ヶ岳 / 中央:神山 / 右:金時山 〔 43/94 〕 神山と大涌谷の噴煙 〔 44/94 〕 富士山とススキ 〔 45/94 〕 ズームイン 〔 46/94 〕 さらにズームイン 〔 47/94 〕 ズームアウト 〔 48/94 〕 神山と金時山 〔 49/94 〕 遠く、市街地の先に海を望む 〔 50/94 〕 見納めの1枚。山伏平(やまぶしだいら)へ向かう。 〔 51/94 〕 登山道からの眺望 〔 52/94 〕 富士山の広大な裾野を望む 〔 53/94 〕 ズームイン 〔 54/94 〕 さらにズームイン。見飽きることがない。 〔 55/94 〕 登山道の様子 〔 56/94 〕 階段みちをくだる 〔 57/94 〕 山伏平に到着 〔 58/94 〕 現在地確認。後ろを振り返って。 〔 59/94 〕 案内板確認 〔 60/94 〕 左「足柄峠 地蔵堂」 〔 61/94 〕 「この先 鳥手山方面 難路注意! ↑ 」の登山道へ入る 〔 62/94 〕 赤い矢印が、進む方向を明示してくれている 〔 63/94 〕 踏み跡を確認しながら進む。この先、登山道のわかりにくい場所がかなりある。 〔 64/94 〕 鷹落場(たかおちば)への分岐点。右方向に尾根が続き、小高い場所がある。標識をたてたい場所[1]。 〔 65/94 〕 右方向の様子。手前に標識が埋まっている。 〔 66/94 〕 鷹落場に到着 〔 67/94 〕 三角点 〔 68/94 〕 「鷹落場 819m」表示板 〔 69/94 〕 分岐点へもどる 〔 70/94 〕 「神奈川県 水源協定林」の標識を目印にした。鳥手山(とりでやま)へ向かう。 〔 71/94 〕 頭部が赤く塗られた標識(「水源の森林」)も登山道の目印になる 〔 72/94 〕 前方の木に「 ← 」の赤い矢印が見える。左へ進む。標識をたてたい場所[2]。 〔 73/94 〕 「 ← 鳥手山(とでやま) こちら」。「鳥手山」参照。矢印と表示板がなかったら道に迷っていたと思われる。 〔 74/94 〕 急な斜面の狭い登山道。通行注意。この先、同じような場所が数か所ある。 〔 75/94 〕 赤い矢印が登山道、進行方向を明示している。感謝。 〔 76/94 〕 分岐点。登山道は左へのびているが、直進して尾根を目指す。山頂まで約100m。標識をたてたい場所[3]。 〔 77/94 〕 鳥手山山頂に到着。山頂までの登山道はないように思われる。黄色いテープを確認。 〔 78/94 〕 「鳥手山 665m」表示板。昼食休憩。 〔 79/94 〕 分岐点へもどる。左方向、「洒水の滝」へ向かう。 〔 80/94 〕 少し先に、黄色いテープの木がある 〔 81/94 〕 「 ← 鳥手山(とでやま) こちら」。「とりでやま」の読み方もある。「鳥手山」参照。後ろを振り返って。 〔 82/94 〕 登山道を進む 〔 83/94 〕 「平塚営林署」の注意書きを通過 〔 84/94 〕 歩きやすい登山道 〔 85/94 〕 土砂流出防止の金網を通過。先の登山道は狭く、急な斜面になっている。通行注意。 〔 86/94 〕 プレハブ小屋を通過 〔 87/94 〕 ショベルカーを通過 〔 88/94 〕 登山道が時折、舗装路になる 〔 89/94 〕 住宅地へ出る 〔 90/94 〕 「 ← 左 洒水の滝」へ。後ろを振り返って。 〔 91/94 〕 洒水の滝入口に到着。山北駅へ向かう。 〔 92/94 〕 「足柄橋」を渡る 〔 93/94 〕 左前方「樋口橋」。国道246号線をくぐる。 〔 94/94 〕 JR御殿場線「山北」駅に到着
【 解説 】    ※ 画像クリック拡大表示

#1-1〔 箱根ジオパーク 南足柄エリア 矢倉岳(やぐらだけ) 世界的にも貴重な深成岩体 〕
 看板の後ろにそびえる、おむすびの形をした山が矢倉岳(標高 870m)です。矢倉岳はその特徴的な形状から足柄古道におけるランドマークとして果たしてきた歴史があります。地元に昔から住む人たちからは、「たけのこし」と呼ばれ慣れ親しまれています。矢倉岳がある南足柄市周辺は、3つのプレートがひしめく、世界でもまれな場所に位置しています。眼下を見下ろすと、足柄平野から続く大磯丘陵への高まりが広がり、境目は綺麗な一直線になっています。ちょうどそこが国府津松田断層(こうづまつだだんそう)と呼ばれ、フィリピン海プレートと北米プレートの境目になっています。
矢倉岳ってどんな山?
[東側]の写真(省略)〜 国府津−松田断層 / 足柄平野 − 大磯丘陵 / 明神ヶ岳の山麓( 箱根外輪山 )
[西側]の写真(下記参照)〜 金時山( 箱根外輪山 )/ 矢倉岳(870m)・上ノ山
どのようにできたの?
 矢倉岳の山頂付近は、マグマが地下深くでゆっくりと冷え固まってできた「深成岩」と呼ばれる岩石でできています。かつて南足柄は本州と伊豆地塊に挟まれた海の底でした。約115万年前、海底の地層ごと、フィリピン海プレートに乗って南からやってきた伊豆地塊に押され持ち上げられました。その後、周りの海の地層が風化し固い深成岩体が現れ、現在の形になりました。(「矢倉岳の成り立ち」の図、省略)
矢倉岳ってどんな場所にあるの?
◎ 図1(省略)〜 ユーラシアプレート・北米プレート・[現在地]・フィリピン海プレート
◎ 図2(省略)〜 金時山・明神ヶ岳・矢倉岳・[現在地]/箱根外輪山・真鶴岬・早川港・足柄平野・丹沢山地/
        フィリピン海プレート・国府津−松田断層
何が世界的に貴重なの? 深成岩は、地下深部にてゆっくり固まるため地表に出るまで長い年月を要します。約115万年前という年代は世界的にも極めて新しく、しかも現在の高さ(870m)まで隆起している例は他にはありません! 矢倉岳は、この地域がいかにダイナミックに変動したかを物語ってくれるジオサイトなのです。
■ 他の深成岩体の年代  丹沢山地 … 数百万年 / 筑波山 … 数千万年 〕
※「詳しく調べると深成岩の中でも石英閃緑岩(せきえいせんりょくがん)に分類されるんだって。固いから、石垣に使われているよ!」
※ 連絡先:南足柄市役所 企画課・箱根ジオパーク推進協議会事務局
#1-2 [西側]の写真 #1-3矢倉岳の深成岩

#2-1白山(はくさん)神社 〕 矢倉沢地区の鎮守神です。総本山は、石川県白山市の「白山(しらやまひめ)神社」で末社は全国に2700以上もあります。北陸三県と岐阜県に誇る白山は、富士山、立山と並び日本三霊山に数えられ、白山信仰(山岳信仰)の聖地として知られます。御祭神は、白山彦命(しらやまひこのみこと)です。
願海(がんかい)和尚の墓 〕 寛永元年(1624年)白山神社の下に、宝珠院という寺が開かれ、白山神社を管理していましたが、無檀無住を理由に明治5年に廃寺となりました。願海和尚は兼任住職として寺を管理していましたが、誠実で祈祷力に優れ、村人から尊敬されていました。地元では古くから阿闍梨(あじゃり/弟子の模範となる深い学識や高い徳を備えた僧侶)さんとして親しまれていました。
蚕神(かいこがみ)の祠(ほこら)(養蚕(ようさん)神社)〕 明治中期から大正、昭和にかけて、神奈川県北西部では養蚕が農家の生業のひとつでしたが、矢倉沢地区にも多くの養蚕農家がありました。初夏には祠の前に村人が集まり、その年に初めてできた繭を蚕神様に捧げて、餌の桑の葉や蚕の良好な生育と豊繭を祈願したと伝わっています。養蚕神社の総本社は茨城県つくば市にあります。
矢倉(やぐら)岳 〕 矢倉岳の山頂付近は、マグマが地下深くでゆっくりと冷え固まって出来た「深成岩」と呼ばれる岩石でできています。かつて南足柄は本州と伊豆地塊にはさまれた海の底でした。約115万年前、海底の地層にマグマが貫入します。マグマは噴火せずにそのまま固まり、海底の地層ごと、フィリピン海プレートに乗って南からやって来た伊豆地塊に押され持ち上げられました。その後、周りの海の地層が風化して深成岩体が現れ、現在の形になりました。令和2年3月 有志一同